教室の出入り口。
キミは少しそわそわしていた。
まるで誕生日のプレゼントを待っている小さな子どもみたいに。

わたしは「野間くん?」

おそるおそる声をかけた。
そう、わたしから。

するとキミは一瞬目を見開いたかと思うと、すかさず


「花火大会行かないか?」


と口にした。