恋水。




私が座ったのは窓側の一番後ろ。はぁ。寝よう。


ガララッ…


「あれ?俺の席埋まってない?」

「と、ととと藤堂くん!?」



何?まだなんかあるの?


「ねぇ…なんで俺の席で寝てるの?」


「…」


「…君名前は?」


うるさい。何ここ。うるさすぎる。ほおっておいてほしい。


「…」


「とっ、とととと藤堂くん、新入生なの、許してあげてっ?」


「…俺の名前は藤堂茜」

興味ないから…あー…

「…」


「と、ととと藤堂くん…!」


「…るさい…」


ガタッ。


もう嫌だ。静かなところを探そう。そう思ってどこかに行こうとした時だった。

ガシッ。


「待って」