血だらけの幽霊は拓真君という、10才の男の子。


拓真君も交通事故で亡くなっていた。


「お姉さんには僕が見えるんだね。怖くないの。」


怖くないよと言うと、涙を溢した。


「母さんに会いにいったけど、怖がられてしまったんだ。」


そうだったんだ。


辛かったね。


血だらけの傷口に触れると、流れてた血が消えていく。


「花菜には凄い能力があるんだね。」

え、そうなのかな。


自分では分からない。


「拓真君、お母さんにもう一度会いに行こうよ。」


ううん、もういいんだと言う。


お母さんは再婚して新しい家族がいるらしい。


拓真君な亡くなった後、両親は離婚した。


お母さんは毎日泣いて暮らして、でも今は新しい家族と幸せに暮らしてるから、そっと見守る事にしたと言うけど。


本当にそれではいいのかな?


拓真君は本当はお母さんに会いたくて、ここにいるのではないかと思ってしまうんだけど、私の勘違いなのだろうか。