ねぇ、松風くん。



も、もうすぐ着くって言われても…と、家の前をウロウロ不審者のように歩き回る。


「あ、あの、実は私もね!」

「……あ。」


”私も会いに行こうと思ってたんだ”って言おうとした私の言葉を遮った松風くんの声は……


「………佐々木さん。」


受話器越しなんかじゃなくて、


「……松風くん。」


私の見つめる先には、やっぱりマフラーを巻いていない寒そうな松風くんの姿があった。