ねぇ、松風くん。



「……松風くん?どうかした?」


突然の松風くんからの電話に驚いた私は、家の前から1mmも動けずにいる。


松風くんの様子がおかしいせいで、”会いに行こうと思ってる”と伝える事も出来ないまま、ただ松風くんからの返事を待つ。そんな私に、一呼吸おいた松風くんは


「…佐々木さん、会いに行っていい?」


信じられない言葉を呟いた。


「…っ、え?」

「つーか、もうすぐ着く。」


松風くんの言葉を脳内で3回くらい繰り返してみたけれど、すぐに理解することが出来ない。


「…つ、着くって…」

「佐々木さん家。」


当たり前のように帰って来た返事に、”なんで?”って気持ちと、”会える”って喜びと、”もしかして松風くんも…”って期待が一度に私めがけて降ってくる。