ねぇ、松風くん。



佐々木さんからほんの10歩程の距離まで俺を移動させると、沢田は小声で


「……ハッキリ言わない=付き合ってない。」

”だろ?”と、俺に確認した。


「…だったら?」


焼きそばは出てこないし、佐々木さんを待たせてるし、同じような質問ばっかりしてくるし…

俺の声には多少のイライラがこもっていた。


「…あの子、俺 ドタイプ!」

「っはあ?」


沢田の突拍子も無い発言に、思っていたより大きい声が出てしまった俺。


「だからさ、紹介してっ!な!」

「断る。」


考えるよりも先に、口は動いていた。
そんで、沢田の返事を待つより先に体は動いていて、気づけば


「ま、松風くん?」


佐々木さんの手を掴んで歩き出していた。