ねぇ、松風くん。



焼きそばを買おうと近寄れば、同じクラスの男子数名が呼び込みをしているところだった。


「おぉ!葵じゃん…って女連れかよ!」


驚いたとばかりに目を見開いて、隣の佐々木さんをまじまじと見るクラスメイトの沢田。


「…あ、あの、あんまり見ないで。」


佐々木さんは、なぜかメイド服を着ていて、恥ずかしそうに俺の背後に隠れた。いや、似合ってるんだけど…スカート短すぎ。

触れていいのかも分からず、結局 今の今までメイド服姿なことには触れていない。

「…何?2人は付き合ってんの?」

背後にすっぽり隠れてしまった佐々木さんから俺に視線を移すと、ニヤニヤと意味ありげに笑う。


「…関係ねぇだろ。焼きそば3つ!働け。」

「え〜!ちょちょ、葵くん!」


沢田は気色悪く君付けで名前を呼ぶと、俺の腕をつかみ佐々木さんから少し離れた場所へ引っ張った。