「とりあえず、お昼ご飯 食べながら詳しく聞かせてもらおうか。」


「そ、そんな話すような事ないよ‼︎」


会ったのも話したのも昨日が初めてなのに何を話せと言うのか。


「えー、昨日は何かなかったの?」


いかにもつまらないと言いたげな顔で見つめてくる菜穂。


「ん〜、昨日は…仕事内容教えてもらったり…休憩呼びに来てくれたり…」


「ふ〜ん、接点は多そうね!いい?優、押して押して押し倒す勢いでいきなさい。ね!」


人差し指を立てて、私に向かってワンポイントレッスンでもやっているのかと思わせる菜穂に思わず吹き出しかける。


”別に、そんなんじゃないって!”と適当にあしらえば口をとんがらせた菜穂の残念そうな顔が見えた。