ねぇ、松風くん。



つーか、そもそも。


佐々木さんがあんなこと叫ぶから


【ボケっとすんな松風 葵!まだ1分あるぞ!】


ボケっと出来なくなった俺は無駄に頑張ってブザービートだよ。あんなバスケに必死になるなんて、初めてだし。

なのに、叫ぶだけ叫んで労いの言葉もねぇのかよ。


廊下ですれ違えば俺から目をそらし、逃げるように早足で立ち去る。

教室を通りかかった俺に気づいても、友達との話に花を咲かせて見て見ぬ振り。

バイトはやはり同じシフトになることが無く、姉ちゃんの手伝い感覚だった俺はここんとこ、休みだらけにされている。


いつまで避け続ける気だろう。

人に避けられるなんて生まれて初めてで、こんなにも精神的にしんどいなんて思ってもみなかった。


「…もう降参。」


なんかすげーモヤモヤするし、気持ちがしんどい。


俺はそのまま背中を壁にもたれてその場にしゃがみ込んだ。