ねぇ、松風くん。



何度もシュートを打つ2年4組。
それを阻止する2年2組。


差が縮まらないまま、残り時間は5分を切っている。


「ちょっと、これ成宮フラグじゃない?」


横では明らかに楽しそうな顔をした菜穂が私の腕をバシバシ叩いている。


「…あと3分。」


時間はどんどん無くなって、4組に諦めの色がではじめた。


松風くんの動きにもキレがなくなり、ただ試合終了のホイッスルを待っているようにも見える。

……負けないでほしい。

私のために頑張ってほしいなんて、そんなおこがましい事は言わないから。

せめてこの試合、最後まで全力で戦って欲しい。