沙織を家の前まで送り届けてからしばらくの間、どうしたもんかと車を停車させたまま考え込んだ。
佑梨のことが好きだと本当はとっくに気がついていたんだろうなぁ、と。
また『2番目』になるから、それが嫌で避け続けてきたのに。
いつから彼女のことが気になるようになったんだっけ。
思い起こしてもキッカケが見当たらない。
いつの間にか好きになるって、こういうことなんだ。
彼女のことなんて、知らないことの方が多いのに。
好きな人がいるって、佑梨は確かに言っていた。
それでも彼女を追いかけるのは、ちょっと辛いな。
だけど、もしも彼女がその好きな人とうまくいっていなかったら……。
少ないチャンスを、俺にもくれないだろうか。
出会い方も付き合い方も何もかもおかしかったし、滅茶苦茶な提案をして困らせたし、俺の顔なんて見たくないと思ってるかもしれないけど。
たとえ僅かだとしても、微かにでも気持ちがあるのなら━━━━━。
とにかく彼女の声を聞きたい。
恋愛が面倒だとか、そんなバカげた言い訳はもうしない。
面倒なんかじゃない。
逃げ道を作るためにあらかじめばらまいた嘘を、回収する時が来たんだ。
佑梨へ電話をかけた。



