2番目じゃなくて、2度目の恋



俺が東口のカフェに着いた時には、沙織は俺の分までテイクアウト用のカップにアイスカフェラテを持って待っていた。
2つのカップを両手で持って、淡いピンクの長財布を脇に挟んで。
服装はTシャツにデニムのスカートで、ラフな格好だった。


路肩に停めた俺の車に当然のように乗り込んできた沙織は、悲しげな笑みを浮かべてカフェラテを俺に渡してきた。


「弘人、ありがとう。はい、これ」

「あぁ……うん」


カフェラテを受け取り、運転席のドリンクホルダーにおさめる。


車通りの多いこの場所に停車し続けるのは周りに迷惑がかかるので、とりあえず少し車を走らせて近くのコンビニの駐車場へ車を停めた。


いつも呼び出されたらたいてい俺のアパートに彼女を連れて行ってたので、きっと沙織としては今日もそのつもりだったのだろう。
コンビニの駐車場に車を停めたことに疑問を抱いていたようだった。


パチクリと目を瞬かせて、助手席から運転席にいる俺を見つめてくる沙織。


だけどストレートに「今日は弘人んちじゃないの?」と聞いてこないあたり、きっと彼女自身にも罪悪感はあるのだろう。


「ごめん……。もう会いたいって言わない、って言ったのにね……」


そうつぶやいて、沙織は目を伏せた。