アキはそう言い、あたしに身を寄せて来る。


その温もりにドキッとして一瞬身を引いてしまうあたし。


すると、アキはクスッと小さく笑った。


「キスもできないくせに、告白なんてしてくるなよ」


人を馬鹿にしたような口調でそう言うアキ。


あたしの顔は一瞬にして赤くなり、同時にアキの頬を叩いていた。


パンッと肌を打つ音が部屋に響き渡り、ハッと我に返る。


「偽善者面すんな。帰れよ」


アキは冷たくそう言い放つと、あたしを置いて部屋を出て行ったのだった……。