彼は夢人

「ねぇ、あれ久田くんじゃない?」


「え、そうかな?」


「どう見ても久田くんに見える!
でもパーカーなんか着てヤンキーみたいだよね」


私がそう言うと亜希は目を丸くさせ、久田くんの方に視線を向けた。
でも何で転校してきたばかりのはずなのに、仲良く喋ってるんだろう…?


「何考えてるのか分かんないし、久田くんのことよく分かんないけど…
でもさ、彼と仲良いってことはだよ?
私にもチャンス到来じゃない?」


「それってつまり、久田くんに協力してもらうってこと?」


「案外いい人そうだし、協力してくれる気がするんだよね!!」


ラッキーと言わんばかりに、亜希が久田くんの名前を呼んだ。


後ろを振り返った久田くんは、なぜか笑みを溢して微笑んでいる。





あんな風に笑うんだ………。