蒼空の下を、キミと2人で

新しく隣になった佐野くんがこっそり話しかけてきた。



「蒼のこと?」



え?



「なんで知ってるの?」



「俺の友達が蒼と同じクラスでさー。



昨日のホームルームの時に言われたんだって。」



「…そうなんだ」



もう、構わないでほしかった。



でも、そのときふと、蒼がむかし言ってたことを思い出した。



「ねぇ、にこ!



つらいときも、うそでいいからわらってたら、しあわせのかみさまがきてくれるだって!!



だから、わらって?」



小学生のころ、背が小さくて、男子にからかわれてて、泣いてばかりいた私に、蒼は優しくそういった。



「…うん!」



だよね、笑わなきゃ。



「ごめん、ありがとね!」



精一杯の笑顔で。



「うん、いつもの百瀬の笑顔でよかったよ!」



佐野くんはそう言った。