「てか君めっちゃ可愛いね。てか美人系?」
そう言って私の髪に触れてきたから、思わず、
「…いやっ」
と、思い切り体を離そうとしたら、
びしゃっ。と、持っていたグラスの中に入っていたジュースが、その男にかかってしまった。
オレンジのしみが男のワイシャツに広がっている。
するとさっきまでニタニタしていた男の顔はみるみる怒りの顔に変わっていた。
「どうするこの女?」
「もう部屋連れてくしかなくね?」
「てめー。俺の服汚しやがって。覚悟しとけよ」
さっきよりも強く手を引っ張られ、部屋の方へ無理やり連れてかれる。
やばい。どうしよう。怖い。助けて。
頭の中をその言葉がエンドレスに回る。
連れ込まれたらどうなるの?
男の人の力には叶わない。
涙で視界がぼやけていく。その時だった。


