あの日、雨と傘と君と

 
 授業もHRも終わり、待ちに待った放課後がやってきた。


急いで荷物をかばんの中にしまって、咲奈と二人で近くのカラオケに向かう。


どこ行く?

いつものところでいいよね。


という話しからあっという間に場所は決まった。


いつものところというのは、帰り道にある安くて良いカラオケ。


咲奈とは家も近所で、帰り道に一緒に寄れる店がたくさんあるのが嬉しい。


カラオケボックスに入ると、独特な匂いが鼻を指す。


「ひさびさー!」


二人してソファにダイブ。


「何歌うー?」


「これ歌おー!」


「あ、もう一気に曲入れちゃおうよ」


久しぶりのカラオケに大はしゃぎする私達。


定番の恋愛ソングから、流行りの盛り上がる歌、ちょっと昔のアニソン。


「もう聞いてよ!彼氏がね、二股してたの!近藤咲奈、歌います!」


やっぱり、彼氏となんかあったんだ。なんて思いながら咲奈の失恋ソング大熱唱を聞く。


「…咲奈、今日はいっぱい歌っていいよ」

「紫雨~!!!」