「む、無理だよ!そんなの…っ!」









王子と結婚なんて……

出来るはずない!


庶民の僕と結婚なんて……

しかも、僕は…っ









「男嫌いなんだよ!?

無理に決まってるじゃないか!」










生まれつき、男が苦手だ……

兄さんは、まだマシだけど……


他の男となると………









「いいから結婚しなさい
命令です」




「そ、そんなの横暴だよ…っ!」









命令って……

僕は昔から兄さんに従ってきたけど……


これだけは、無理だよ…っ!

出来ないよ!









「そうですか……

なら、仕方ないですね……」









兄さんは、ガッカリした顔を僕に見せた

そんな兄さんの姿を見た僕は、ホッとしたような苦しいような感じがした










ご、ごめんね…兄さん……












「なら、仕方ないです

無理矢理、王宮に連れて行きます」






「えっ……!?あ、…ち、ちょっと…っ!」








兄さんは、僕を肩に乗せると

そのまま部屋を出て、外に止まっていた馬車に乗せた










「い、嫌だぁぁあ…っ!」









僕は、馬車に降りることは出来ず

馬車は、そのまま王宮に向かって行った









ひ、酷い…っ!

あんまりだ…っ!


兄さんの馬鹿野郎…っ!