「…咲、覚えてないんだ」 「え……??」 颯は少し呆れたようにそう言った。 それから、颯は私とのある出来事を話し始めた。 2年前の冬のこと。 颯は、今と同じような(もしかしたら今よりひどいかも)地味男子だった。 世間は受験一色。 颯も第一志望のこの高校の受験に来ていた。 そのときに、私と出会ったらしい。 …ちなみに、私は全く覚えていない。