「わかった。…璃玖、ありがとうね」



あたしは、たくさんの意味を込めてもう一度、ありがとうと伝えた。



「おう!じゃーな。寒くなってきたから、風邪ひかないようにしろよ?」



と言って璃玖は自分の家に帰っていった。






家に帰り、ベッドにころぶ。


璃玖に話したことで少し悩んでいた気持ちが軽くなった気がした。


それでも考えるのは翔太のことと…過去のこと。


あたしは、あの瞬間をある人物が見ていたなんて思いもせず、あの出来事を思い出していた。