俺は無視してまっすぐ帰ろうとした。 その前に横目でちらっと女を見ると… 最初の印象からは想像出来ないほど、しゅんとした表情を浮かべていた。 そんなこと俺は知ったこっちゃねー。 勝手に話しかけてきたのはあっちだ。 なんて思っているのに、何かがひっかかる。 (…あー、もー。めんどくせー) そして気づいたら俺は 「…倉本 翔太。中3。あんときは…悪かったな」 とこの女に言っていた。