誰にも聞こえない小さな声でそう吐き捨て、俺は門に向かって歩いた。


今は試験発表中。


部活もないため俺は早く帰ろうと門を出た。


すると隣から



「あの、あたし隣の皆川高校に通ってる1年の桜庭 梨子です。…この間はぶつかったのにすぐ逃げちゃってごめんね?大丈夫だった?」



という女の声がした。


驚いて隣を見ると皆川高校の制服を着た女がいた。


どうせ、こいつもあの女たちと同じだろうと思い、俺はいつものように無視をした。