いつもだったら何も考えねーのに、自分の気持ちに気付かされた今、あいつを前にするとどーしていいのか分からねぇ…。
(前までどう接してたんだ?俺…)
すると、あいつが俺に気づき近寄ってきた。
(ちっ。今近寄ってくんなよ。どう接していいのか分かんねーんだよ…)
そんな俺の思いなんて届くはずもなく…。
あいつは俺の前にきた。
「やっほ、翔太。…久しぶり」
「…久しぶり」
とりあえず、そう返しておいた。
それだけで終わればよかったんだが…
こいつがすぐどこかへ行くはずもなく、ずっと隣にいる。
こいつの言葉に俺は返したり、返さなかったり。



