(梨子、どーしてっかな。1人で泣いてんのかな…) 梨子が…自分の好きなヤツが苦しんでんのに何も出来ない自分が腹立たしくて仕方がなかった。 そして次の日。 朝、梨子のクラスの前を通ると佐藤と控えめだけど、楽しそうに話をしている梨子の姿が目に入った。 俺は梨子の笑顔が見れて嬉しいはずなのに、胸が傷んだ。 それはきっと…笑顔にさせているのが自分じゃねーから。 そんな事を考えても仕方がねーって事は分かってる。 それに佐藤が信用できる女子だってことも。 …じゃなきゃ、梨子を任せたりしねーし。