この写真を撮った1週間後、
両親は転勤が決まって海外に行ったんだよね。
今は半年に1回ぐらいしか帰ってこない。
真ん中で2人の腕を組み笑っている私、
左にはびっくりしたような顔をした尚くん、
右には向こうを向いて無愛想な顔の宗汰が写っている。
…懐かしいな。
しばらくもの思いにふけっていると、
「入るぞ。」
と、扉の向こうから宗汰の声が聞こえた。
「うん。」
宗汰が扉を開けた。
手にはお盆にのせた小さな土鍋。
「粥、作った。」
「え⁈」
「何?」
ムスッとした顔。
私のリアクションがそうさせたんだろう。
でもだって…。
「味見はちゃんとしたっての。」
味、だ、大丈夫なのか?

