それから毎日毎日、伊吹くんはHRが終わると急いで教室を出ていくようになった。 あたしは気になり始めHRが終わったある日、あたしは伊吹くんと同時に教室を出て声をかけた。 「伊吹くん!!」 伊吹くんは足を止めて振り返った。 「……なに?」 「え…と、」 こういう時ってなんて聞けばいいのー!? 「言いたいことがあるなら早く言って」 「あ…ううん。なんでもない」 伊吹くんは何も言わずに帰っていった。 はぁー…何も言えなかった。 強くなれよ、あたし。