それが君の願いなら。



謝るあたしになっちゃんはふーっと大きな溜息を着いた。


多少のショックを受けながらあたしはなっちゃんに聞く。


「で、どうしたの?」


「いやいや!どうしたの?はこっちのセリフ!」


「へっ?」


「凌ちゃんがここまでボーッとしてるの珍しいじゃん!何かあったの?」


そう言って心配そうにあたしの顔を覗き込んでくるなっちゃんに、笑みが零れた。


「ううん。大したことじゃないよ。心配ばっかかけてごめんね。」


「うーん…。まぁ、言えることあったら言ってよ?」


「うん、ありがとう」


笑顔を向けるとなっちゃんは安心したようにあたしの後ろの席に座った。


キョロキョロと教室内を見回しても樹英はいない。


トイレ、かな?


「ねぇ、凌ちゃん」


「ん?」


なっちゃんの話を聞くため、再び自分の席に着いた。


「うち、現実を見ようと思う」


……んん!? 現実を見るってことは、なっちゃんの大好きなジャニーズの追っかけを止めるってこと?


「どうして急に? 何かあった?」


そう聞くも、なっちゃんは「特には」って答えるだけで、詳しい事は話そうとしない。


今のあたしと同じように、言える状況じゃないって事なのかな…?


そうだったとしたら、


「あたしはなっちゃんが話してくれるまで何も言わないよ」


なっちゃんがあたしに何も聞かなかったように。


「…うん、ありがと!」


あたしのこの気持ちは、どうなるのかな…。


なんて思った。