9月の中旬。



文化祭の準備をしながら、
理央くんの発した言葉に手を止めた。



「明日、選手権始まるんだ」



選手権…高校サッカーの頂点を決める、サッカー部の人たちにとって最大の目標。



この学校のサッカー部は、別のリーグ戦で一定のところまで行ってるから、
二次予選からのスタートなんだって。



「応援、来る?」



理央くんの言葉に思いっきり首を縦に振る。



「沙耶ちゃんも行くよね!?」



「ごめん、私明日部活なのよ…」



「そっか……じゃあ、1人で行く!」



理央くんから試合会場を聞いて、メモ。
あとで確認しなくちゃ!



「試合開始時間遅いから、
帰るとき真っ暗だぜ?」



それは…怖いかも。