「久しぶり……直輝、変わったね。」 "婚約者"として初めて会った後、ホテルのロビーにいた彼に声をかける。 「そう…かぁ?柚梨はより成金らしくなってきたな。」 一瞬目を見開いてからいつもの嫌味を爽やかに言う彼。 「それは光栄ね。でも当たり前でしょ?仕事しか出来ないどっかのヘタれ御曹司とは違うわ。」 少しだけ昔を懐かしみながら、嫌味を返す。