望月くんは意地悪男子


赤い顔をして、倒れている女性。


その赤い顔は、決して照れている訳でもお酒に酔っている訳でもない。



「っ!いかないで!いやぁ!」



あたりに響く幼い頃の私の声。



その人は、赤く濡れたその手で私の頰をなでた。




「............................................」




何か言おうと唇を震わせるが、それは声になる事はなく──────。



するり、と撫でていた手が滑り落ちる。



「──────っ!
いやぁぁぁぁあぁぁぁあ!!!!」



幼い私の絶叫が響き渡った───。