◇君に奇跡を世界に雨を◇

 


「ねぇ、ユウ」

「なあに?」

「好きだよ」





───ねぇ神様、


もし奇跡がもうひとつだけ起こるなら、どうかこの告白が、私の最初で最後の告白になりますように──

なんて、少し欲張りすぎかな?





にゃー。
まるで返事をするように窓の外で雨が鳴いた。





君に奇跡を、世界に雨を END