雨雲に覆われ薄暗かった外が、どんどん赤く染まっていく。
白一色の病室も夕陽に照らされ、眩しいくらい綺麗なオレンジに染まる。
「そうしたら、あかりちゃんが骨折してこの病院に入院して、ぼくは夜中だけきみに会えるようになった。だから、あかりちゃんのそのケガはぼくのせいかも。ごめんね?」
そう言って笑ったユウの体は今にも消えてしまいそうなほど、薄くなっていた。
「……そんなの、どうでもいいよ。謝らなくていいから、死なないでよ……!」
死なないで
死なないで
どうか。
神様がいるなら
どうか、
ユウを連れていかないで……。


