Soul Lovers2~あなたの笑顔を守りたくて~




「今も好きなの?」



そう聞くと、横峰さんの瞳が揺れる。



それでも真っすぐに私の目を見る横峰さん。



「彼への気持ちなんて関係ない。テニスに恋は不要。そう思ったから別れた。それだけよ」



横峰さんの瞳が潤んでる。そう思うのは、私の気のせい?



瞳の奥でくすぶっているのは、恋の炎?



哀しみと怒りが入り混じったような横峰さんの瞳に、動けなくなる。



今度こそ横峰さんは、立ち尽くす私の横を通り過ぎた。



横峰さんと、恋とテニス。



その間には何かあるのかもしれない。



けれど、それは私みたいに何も知らない人間が、興味本位で聞いていい話じゃない。



頭では分かってる。



それでももやもやするんだ。



テニスに恋は不要。



恋をしていなくてもテニスはできる。



けど私にとって、七倉さんを好きって想いは、何よりも力になっているから。



横峰さんの言葉は、まるで私の恋を全否定されたみたいで胸が痛かった。