「リレーを始めます。リレーの選手は集まってください」 高畑くんに抱きついていると、そんなアナウンスの声が聞こえて、私たちは立ち上がった。 「じゃあ、行ってくるから応援よろしく」 高畑くんはそれだけ言って、私を置いて走っていった。 「ま、待ってよ」 高畑くんの応援は別にいいんだけど、クラスも違うのに大きい声でなんて無理だよ。 かと言って応援しなかったら、後で高畑くんに苛められるのは目に見えている。