扉のノックの音で、


離してしまった唇が物寂しい……



「わ、バカ、学校の人だったら……」



あ、そうだ、ヤバい!!






……と思ってる暇もなく、



現れたのは看護士さんだった。





「もうすぐ面会時間終了ですよ。」



「は、はい…」





……あっという間に、そんな時間か…………







帰りたくない。



ずっと、ここにいたい。




「…もう帰れ………。」



「わ、…分かってます……けど………」



「明日、ちゃんと学校行けよ。…何度も言うけど」



「……分かりました…」