冷たくて優しい先輩





「無理、なんかしてませんよ」



私はそう言ったけど、言葉と反対に涙がボロボロとこぼれ落ちて、先輩のシャツに染みこんでいく。




その後、先輩はずっと抱きしめてくれていて、お昼ご飯の時も優しく話を聞いてくれていた。


先輩は私の悲しみをゆっくりと吸い込んでくれて、放課後はずいぶん楽になっていた。