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『心音』



そう言って柊真は笑っている。



私の手を握り締めて、ずっとずっと走り続ける。



『待ってよ柊真…』



どんどん柊真の走りは早くなっていって



『心音』



その声が小さく、また小さくなっていく。



手が離れ やがて柊真の姿は




遠い暗闇へと消えていった。




『柊真…っ…行かないで…!!』



『心音』



『柊真ぁ……っ!!』



『心音っ!』



『柊真………』



「心音っっ!!」




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