恋時計。



「仕事が命だからな、母さんは」



そう言って少し微笑んでいるけど

柊真の両親は柊真が小さい時に離婚しているから、お父さんがいない。



だからお母さんが帰ってくる時以外は
柊真はずっと家に一人なんだ。




だからきっと辛いはずなのに



柊真は辛い顔を見せることも

弱音を吐いたことすら一度もない。



「でもおばさんの料理食えるのが俺は幸せだしな!」



「ふふっ…本当にママの料理好きだよね」



こうやっていつも柊真は笑っているんだよね…。