「これで十分。ん、あとは心音の」 「じゃあ…ありがとね?」 「お礼はアイスで!」 親指を立てて見せる笑顔は まるで少年のみたい。 昔から本当にアイス好きだよね、柊真は。 「はいはい……」 「あああ!!...次って数学じゃね?やべ、課題やってねぇー!」 「今日はみんなに当てて答えあわせするって言ってたけど?」 「心音、早く戻るぞ!」 「ってそんな口いっぱいで走ったら危な………おい聞けっ!」 口いっぱいにパンを詰め込んで走っていった柊真を 朝 同様、必死に追いかけた。