「行くぞ」 「え…………ちょっ柊真!?」 一度も目を合わせず 私の手を握り締めてドアの方へ歩き出す。 「あのっ山崎せん…………」 後ろを振り向くと、先輩は 苦笑いをしてフェンスに寄りかかっていた。 「ねぇ柊真?どうしたの?」 結局、柊真は一度も止まることなく 力強く手を握られたまま屋上から出た。