恋時計。






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「柊真まだかよ………」



私は今、カップルで溢れている屋上に一人でいる始末。



加奈が部活のミーティングが急遽入って行ってしまったから。



加奈は中学から続けて
テニス部に入っている。



何かに熱中できるっていいなぁ…。



そう思いながらお弁当を持ってフェンスにもたれかかり、景色を眺めていると




「新谷さん?」




後ろから柔らかな優しい声がした。