失恋、


****

車内。暗い夜道を、タクシーが走り続ける。


ブゥゥーとバイクの音が聞こえる。


「春樹!あれ」

凛が目を見開いた。

「あれは…」

不良グループが、バイクでタクシーの後ろ、50メートルほど後ろまで迫ってきた。

やばい、完全に油断していた。
運転手に言う。

「あいつらに追いつかれないように超スピードだして!」

「そ…そんなぁぁ」

おじさんはためらいながらも加速させた。

「もっと速く!!」
「もう限界ですよぉぉ」

確かに、スピード違反ギリギリだ。

しかし、バイクの集団は迫る。


「くそ、逃げ場ねぇぞ…」

「俺ン家は?家駐車場広いし、ここら辺だよ」

凛がまたのんきに言った。

「…仕方ねぇそこ行くぞ!運転手さん…えっと…」

「佐藤社内駐車場まで!」

「はい!」

社内??まぁ、良いか…
つーか凛の家とか信用ならねぇ!
大丈夫かよこれ…