次の日。
いつもなら友達の由佳(ゆか)ちゃんとまた会えるから楽しみな月曜日だけど、今日ばかりは憂鬱。
学校に着くまでの間に何回もため息が出ちゃう。
海翔には一人で行くからとメールを送って、いつもよりけっこう早い時間に家を出た。
もちろん海翔には家を出てしばらくしてからメールを送ったから今頃はお母さんにきいてるかもしれない。
これからどうすればいいんだろう……。
もやもやした気持ちを吐き出すように私は歩く足に強く力を入れながら学校へと向かった。
「あれ? 佐々木くんは一緒じゃないの?」
教室に入ると飛んでくる由佳ちゃんの一言。
いつもより早い時間の教室は人が少なくて由佳ちゃんの声がよく聞こえた。
他の人までこっちを見たけど、みんなすぐに見なくなってホッとする。
「ケンカでもしたの?」
私の席まで歩いてくる由佳ちゃんにううん、と首を横に振る。
ケンカじゃないと思う……。
うーん、やっぱりこれってケンカ……?
「海翔のことがよく分からなくて……」
「え? 佐々木くんって桜と幼なじみなんでしょ? クラス違うのにここまで送るくらい仲いいみたいだし」