ペロリと自分の唇を舐める海翔が大人っぽくて、ほっぺたじゃなくて唇同士があたったような気がしてきて恥ずかしい。
「今日はないけど後であげようと思ってたのに……」
「今年はなくていいから。これからもこうやって桜といられるだけで嬉しい」
うっ、ふにゃって嬉しそうに笑うところは今までと同じだなんてなんかズルい。
「来年のクリスマスはまた一緒に過ごそうな」と笑顔で自分の家に入っていく海翔。
私はその様子をぽかんとして見送って、少したってからマフラーを返してもらっていないことに気づく。
だけど今の海翔に返してなんて言ったら何を言われるか分からない。
それくらい今までの海翔とは違うと思う。
「由佳ちゃんに何て言おう……」
告白されたなんて恥ずかしくて言えない。
とりあえず仲直りしたって言おうかな?
なんてのんきに考えながら家に入った私は海翔の告白の重さを考えていなくて。
この日をきっかけに海翔が毎日のように迫ってきて逃げ回る日が続くなんて思いもしなかった。
サンタさんに時間を戻してくださいと頼みたいことが海翔にバレて、「一年近くも俺が放っておくと思う?」と恥ずかしいことをされるのはもう少し先の話――……。

