運ばれてきたショートケーキをぱくりと一口。
甘くて美味しいのはいつもと同じ。
だけどこれから話すことは甘いものじゃなくて、ゴクンと飲みこんだ私は口を開いた……。
「――え!? それじゃあ佐々木くんは猫をかぶってるかもしれないってこと!?」
私が昨日見た海翔のことを話すと由佳ちゃんが目を大きく開いてビックリしたような顔。
それから私のほうに身を乗りだして顔を近づけてきた。
由佳ちゃん、口にクリームついてるよ……。
「うん。今までの海翔と全然違うから私に嘘ついてるのかなって……」
紙ナプキンをとって由佳ちゃんの口にそっとあててあげる。
由佳ちゃんは「ありがと」と紙ナプキンを持ってさっと口をふくとお皿の近くに丸めて置いた。
「うーん。何か理由があるんじゃない? どう見ても桜のこと嫌ってるようには見えないけど」
「というより草食系じゃない佐々木くんって想像つかない」と首を傾ける由佳ちゃんに私は何ともいえなくなる。
私もそっくりさんかと思ったし。
「私が幼なじみだから仕方なく優しくしてくれてたのかも……」
「桜……」
小学校に入る前からだし、もしかしたらお母さんに仲良くしてあげてと頼まれているのかもしれない。
ううっ、考えれば考えるだけ海翔のことが分からなくなる。
昨日から海翔のことばっかり考えてるよ……。

