私はすぐに窓を閉め、裕翔くんたちに気づかれないように学校から出た。


涙が止まらなかったけれど、そんなこと気にしなかった。


きっと裕翔くんはあのマネージャーの子が好きなんだ。


視力のいい私は、笑顔で話す二人までくっきり見えてしまって。




少し歩くと、後ろから花村と呼ぶ声が聞こえた。


振り向かなくても、裕翔くんの声だということはすぐにわかった。


わかっていながらも、振り向くと、裕翔くんの隣にはさっきまで仲よさげに話していたマネージャーの子がいた。