俺に溺れとけよ

昼食を食べ始めた私達。すると、蒼井くんが鶏肉の照り焼きを食べて呟く。




「それはおばあちゃんが作ってくれたやつで…」

「あ、だから上手いのか」

「それ以外は私が作ったんだよ!?」


お弁当箱に少しスペースが出来ちゃったから、昨日の晩ご飯の余り物入れたんだけど…まさかそれから先に食べるとは思わなかった…

蒼井くんはチキンが好きなのか。覚えておこ!





「うまい。全部うまい」


一通りのおかずとおにぎりを食べてくれた蒼井くん。最後には全部美味しいと褒めてくれた。




「良かった…」


早起きしたかいがあったよ…お弁当の詰めた方とか色んな本やサイト見て勉強したし!




「学校でもデートでも弁当の世話してもらって悪いな」

「いいのいいの!学校ではおにぎりとかだし」

「助かってるよ。食っても食っても足らないし」

「すごい食欲だよね。見てて気持ちいいくらい…私のおにぎり食べても物足らないだもんね」


たまに自分のお弁当+私のおにぎり(2個)+売店で菓子パン、シメにお菓子食べてる時あるよね…






「学校始まったらお弁当も余分に持っていくよ」

「さすがにそこまでは悪いな…」

「いいの!好きな人にお弁当作るの夢だったんだんだ…」


大胆なことを言ってしまったと気づいた後でカァァと顔が熱くなる。蒼井くんの方見られないよ…




「じゃあ…飲み物とか帰りに何か食べて帰る時は俺がおごる。あと…学校で昼飯は2人で食べようか」

「え…」


蒼井くんと…2人でお昼ご飯?

想像しただけでドキドキものだ。