神様…一生のお願いです!

蒼井 紡くんと同じクラスにして下さい!!










一ヶ月散々祈った甲斐があって…





「水野ちゃーん!同じクラスだね!」


クラス表が貼られている廊下で川崎くんに声をかけられ、振り返ると隣には蒼井くんの姿も…




「僕達同じクラスだよ!水泳部のメンバーがいると嬉しいね♪」

「うん!」


川崎くんと喜んでいると、蒼井くんの目が合い私は恥ずかしがりながら口を開く。




「よろしくね…」

「こちらこそ」


にこっと微笑む蒼井くん。

今日から新学期。高校二年生になりました。




「凪と健は同じクラスだって~良かったね」

「そうだね…」


教室に入ってから3人で固まって話す。凪と健は隣のクラスで前よりは近くなった。




「蒼井くん」

「え?」

「LINEやってるよね?良かったら教えてくれないかなぁ?」


女子数人が蒼井くんに声をかけて来て、そわそわしながらスマホを握っている。





「あー……いいけど」

「やったー♪」


蒼井くんなら断らないって思ってた。優しいもんね…

女子達は半泣き状態で大喜び。




嫉妬しちゃうな…

そんな立場じゃないけどさ…










「夏にはまた大会が待ってる!春になったんだし気を引き締めてねー」

「はーい」


放課後のスポーツクラブでの練習前、凪がピリピリした雰囲気で部員達に声をかけた。

大会か…早いな……





「紡どうしたの?タイムいつもよりも落ちてるよ」

「…もう一回やらせて」


蒼井くんのタイムを見て凪は心配そうに言う。2人にぎこちない様子はなく以前と変わらないと言っていい程だった。

ただ凪から全く蒼井くんの話をすることは無くなり、今も変わらず蒼井くんのことを好きかどうかはわからない。