俺に溺れとけよ

「…ここ多いな」

「そ、そうなんだよね…」


う、うわ…話しちゃった…緊張する。


私はドキドキしながらにしゃがんで草を抜き、ちらちらと隣にいる彼を気にする。



クールな雰囲気と、切れ長の目に吸い込まれそうなブラックの瞳とスッと高い鼻筋。ちょうどいい長さのサラサラの髪は黒くて、日が当たるとうっすらとブラウンになる。Yシャツの袖をまくって見えている腕は筋張った筋肉がついててすごく男らしい。


こんなに近くでまじまじと見たの初めて…この人ってめちゃくちゃカッコ良かったんだ!

プールで遠くから見た感じでなんとなくそんな気はしてたけど…ここまでレベルが高いと思わなかった。





「今日も…」

「え?」

「…プール来んの?」


作業しながらボソッというその人の言葉に、私は思わず顔がかぁぁぁと赤くなってしまう。


私もあのスポーツクラブによく行ってる事気づいてるの!?だからさっきこっちを見てたのか…恥ずかしい…