ピーーーーーッ!!!


翌日。学校のプールは朝から凪がホイッスルを鳴らし、男子達はそれぞれ水着姿になっていた。

私と凪もスクール水着になり上に大きめのTシャツを着ていた。




「今日から学校での練習が始まる。それと7月の県大会に向けて本格的に気を引き締めるように」


部長の一言で部員達は眠そうに力ない返事をして、それぞれダラダラとストレッチをし始めた。凪がそれを見てメガホンを向けて怒っている。

ストップウォッチの紐を首に掛けさり気なく蒼井くんに目を向けると、あくびをしながら腕を伸ばしていた。蒼井くんの引き締まった体が朝日に照らされている。



カッコイイ…

室内プールでもいいけど、外で見る蒼井くんもすごくいいっ!






「ストレッチ終わったらウォーミングアップやるからね~」


凪が仕切り始めると、部員達はキャップをかぶりスタート台に立つ。





「紡。寒いの?」


すると、凪が蒼井くんの側に寄って体をチラチラ見ながら話しかけた。




「何で?」

「鳥肌立ってるから」


凪の言う通り、よく見ると蒼井くんの体がは鳥肌が立っていてとても寒そうだ。





「すぐ水に慣れるから入っちゃえば平気」

「ならいいけど…プール開きって言ってもまだ水面低めだから風邪ひかないように気を付けてね」

「はいはい。凪は心配症だな」


お母さんに小言を言われたように凪をあしらう蒼井くんを見て、少しジェラシーを感じた。



2人は中学が同じだから私よりも付き合いは深い。名前だって呼び捨てで呼び合う仲…

私はまだ苗字で呼び合ってるレベル…差を感じちゃうな…








「今日はここまで!放課後またやるからね~」

「へーい!」